消防用設備点検

• 目的：建物内の消防設備（消火器、火災報知器、避難設備など）が正常に機能するか確認する
• 点検内容
  • 消火器：設置場所、使用期限、圧力ゲージの確認
  • 火災報知器：動作確認、バッテリー状態確認
  • 避難設備：避難誘導灯の点灯、避難経路の確保
• 頻度
  • 機器点検：6か月に1回
  • 総合点検：1年に1回
• 必要資格：消防設備士、消防設備点検資格者

防火対象物点検

• 目的：建物全体の防火管理体制が適切に機能しているか確認する（ソフト面のチェック）
• 点検内容
  • 防火管理体制：防火管理者の選任、消防計画の作成・届出状況
  • 避難誘導：避難訓練の実施、避難経路の確保
  • 防火設備の管理：防火戸や避難口の管理、消火活動に支障のある物の有無
• 頻度：年1回
• 必要資格：防火対象物点検資格者

主な違いまとめ

つまり、消防用設備点検は「モノの安全確認」、防火対象物点検は「人や体制の安全確認」という違いがあります。両方を定期的に行うことで、建物の防火安全が総合的に確保されます。

名古屋市では、建物種別によって消防点検の義務が異なり、報告書の様式も公式に用意されています。
特定防火対象物は年1回、非特定防火対象物は3年に1回の報告が必要です。

点検対象物の判定基準（建物種別ごとの義務）

消防法第17条の3の3に基づき、以下のように区分されます：

• 特定防火対象物（年1回報告）
  • 劇場、映画館、演芸場、公会堂、集会場
  • キャバレー、飲食店、ホテル、病院、百貨店、地下街など
  • 延べ面積1,000㎡以上の施設は必ず資格者による点検が必要
• 非特定防火対象物（3年に1回報告）
  • 工場、事務所、倉庫、共同住宅、学校、駐車場など
  • 延べ面積1,000㎡以上で消防署長が指定したものは資格者点検が必要
• 判定のポイント
  • 用途（不特定多数が利用するかどうか）
  • 延べ面積（1,000㎡以上かどうか）
  • 避難階以外に用途部分があるかどうか（階段の有無も判定要素）

報告書テンプレート（名古屋市公式）

名古屋市消防局は、点検報告用の様式を公開しています：

• 消防用設備等（特殊消防用設備等）点検結果報告書
  • Word形式（23.5KB）
  • PDF形式（95KB）
• 添付書類
  • 点検者一覧表
  • 各設備ごとの点検票（消火器、スプリンクラー、自動火災報知設備など）
• 提出方法
  • 所轄消防署予防課へ持参
  • 電子申請サービス（名古屋市公式サイト）
  • 郵送（副本を添付）

名古屋市公式サイトから直接ダウンロード可能です：消防用設備等の点検と報告｜名古屋市公式。

整理表